ムビラに出会う旅 その1(世界一周を目指して)

以前、「アフリカモード」という自費出版本に自分がどのようにムビラに出会い、惹かれていったのかを書いて寄稿しました。広くブログの読者にも読んでいただきたいので、加筆訂正して今後不定期連載していきます。 --------------------------------------- 2000年10月の秋晴れの日、一人で世界一周の旅に出発する為、大阪から上海に向かう船「鑑真号」に乗り込んだ。いつ日本に帰るかはもちろん決めない。 親には適当に「1、2年で帰るよ」と答えておいた。27歳、仕事も辞めて、これまで築いてきた全ての人間関係に一度別れを告げる。大げさに思われるかもし れないが、皆に二度と会えなくても仕方ない位の覚悟が出発には必要だった。 出発の数ヶ月前、親に旅の決意を伝えると「日本の生活は安全で快適なのに、なんであえて大変な所へ行くのか?」と理解できないようだった。反対とは言わな いが、賛成…

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希望の国、南ア開催のサッカーW杯は成功するか?

希望の国、南ア開催のサッカーW杯は成功するか?

今日から始まったサッカー・ワールドカップ(以下W杯)に注目している。別にサッカーが大好きな訳じゃなくて、治安の悪い南アフリカ共和国で無事に開催できるのだろうかと。もちろん、成功して欲しいんだけど・・・。 悪口は言いたくないけど、過去に旅したアジア、アフリカ二十数カ国の中で南アが一番危険を感じた国だった。特にジョバグ(経済の中心地ヨハネスブルグの通 称)の治安は極悪だ。世界三大犯罪都市との異名もあるとか。街の中心部にも関わらず、昼間にも関わらず、黒人以外は歩くことが許されない。アメリカと同じ で銃が蔓延しているため、誰かが襲われても誰も助けてくれない。日本人旅行者が一人で中心部を散歩して、1時間以内に強盗に会う確率は、限りなく透明に近 いブルー(古い!)、ではなくて100%に近い。僕も不用意に歩いてやられそうになりましたからね。まるで漫画「北斗の拳」をほうふつさせる弱肉強食の世 界がここにあ…

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ルケン・パシパミレ氏追悼

ルケン・パシパミレ氏追悼

また一つ、偉大なムビラの伝統の火が消えた・・・。 3月22日春分の日で祝日の夕方、ジンバブエからムビラ職人のアドマイアが僕に電話をかけてきた。いつものムビラの注文についての電話かと思ったら、 「ルケン・パシパミレが今朝亡くなったぞ。」と興奮した声が受話器から聞こえる。今ルケンの家に来ているというので、とりあえず奥さんのバイオレットに代 わってもらう。彼女も動転しており、「私も信じられない」「棺桶を買う金もない」と嘆いている。僕もあまりに突然のことで、気持ちの整理がつかず上手なお 悔やみの言葉もうまく伝えられないまま「何とかするから」と伝えて電話を切った。 彼は去年から目の痛みを訴えており、一時は手術をすることも検討していたようだが、結局薬だけで対処することになった。その後もたまにメールや電話でやりとりをしていたが、命に関わるような事態だとは一度も言っていなかった。 現地に滞在中であったムビ…

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「ジンバブエの旅と現地ムビラレッスン」 よーこさんインタビュー

「ジンバブエの旅と現地ムビラレッスン」 よーこさんインタビュー

ジャカナカムビラサークルに参加しているよーこさんが、昨年ジンバブエを訪問してきました。彼女に快諾いただき、滞在体験をインタビューしたので掲載 します。初めてのジンバブエ滞在でトラブルは無かったか、経済崩壊の報道が去年は多かったけど実際はどうだったのか、また、ルケン・パシパミレ氏からも直 接習う機会を持てたのでその感想も聞いてみました。  よーこさんの体験は笑いあり、トラブルあり、そしてそれを忘れがたい思い出に昇華させる素敵な出会いあり、とまさに旅の醍醐味がてんこ盛りです。これを読んでいたら、僕も今すぐジンバブエに行きたくなりました。それではお楽みください。 Q:今回の旅の行程を教えて下さい。 A:世界一周航空券を使い、日本から南米へ ペルー→ボリビア→チリ→アルゼンチン→ブラジル。ブラジルから 南アフリカへ飛んでジンバブエへ。その後アジアのネパール→タイ→ラオス→ベトナムをまわり帰国。合計…

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モンドロでの伝統ムビラ演奏風景

 2008年1月、ムビラの名人ルケン ・パシパミレ氏、ハクウォティ・ムデの息子たちが演奏者として招かれた儀式がハラレから南に数時間行ったモンドロにて行われました。モンドロはジンバブエの中でもムビラの伝統が残る地域で、ルケン氏の故郷でもあります。  ルケン宅を車で出発したのが既に夕暮れ時。ムデの息子たちをピックアップして僕らはバンの荷台にぎゅうぎゅうに押し込まれて移動。既に車内ではムデの息子たちがムビラ演奏を開始。僕らもコーラス、手拍子で参加して盛り上がります。  現地に到着しましたが、真っ暗闇でどこに来たのかまるで検討も付かない状態。子供たちに迎えられ、まずは夕食を振舞われました。腹ごしらえしたところで、円形の小屋に入り儀式の開始。直径6メートルほどしかない狭い空間に何十人も入り、歌って踊って一晩中楽しみました。 儀式の様子は撮影が許されなかったのですが、終了後翌朝に屋外で デモ演奏してく…

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天空の楽園 チマニマニ国立公園への誘い

 チマニマニ国立公園はジンバブエ東部、モザンビーク国境沿いにある高原。僕は過去に4回もトレッキングに出かけました。なぜ何度も登るのか?それは「そ こにチマニマニがあるから」ではなくて、天国のように素敵な場所だから。日本で例えるなら尾瀬に近いでしょうか。尾瀬は有数の観光地ですから大勢の登山客 が訪れます。キャンプしても、歩いていても周りを気にしないといけません。「ヤッホー」と叫びたくても遠慮しちゃいます。人里離れた山奥まで来て他人に気 を遣わなくてはならない、という矛盾をいつも日本の山では感じてしまいます。一方、チマニマニ国立公園はほとんど人に会うことがなく、雄大な自然を独り占 めできるのです。  尾瀬と同様、チマニマニ国立公園にたどり着くにはまず山を登らなければなりません。しかも、食糧、調理器具から一切合切を自分たちで全部運び上げる必要 があります。最寄のチマニマニ村からは17km程度離れ…

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ムビラの製作現場公開

ムビラがどのようにして作られているのか、みんなに知ってもらいたかったので、ガリカイ氏とアドマイア氏のムビラ製作の様子を動画で収録してYouTubeにアップしました。 動画をご覧いただければ分かるように、ムビラのキーは一本につき何百回も重たいハンマーで叩いて伸ばしていきます。映像を最後まで見ても大して進展がありません。非常に地味な作業です。 僕も一度ガリカイ氏に頼んで、作らせてもらったことがあるのですが、垂直にハンマーを振り下ろさないと、ワイヤーはまっすぐ伸びてくれません。安定した品質のムビラを作れるようになるには熟練が必要です。 どんなに作業の早い職人でも1日1台程度しかつくることができません。一台一台に大変な労力がかかっていることを理解していただければ、ムビラへの愛着もより一層沸いてくるのではないかと思います。 ●ガリカイ・ティリコティ氏の製作風景 自宅の庭先にある作業場にて。ガリカイ氏…

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